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靴を買っても、成功率はわずか10%の謎
「パンプスを10足買って、足が痛くならないものは1~2足。残りはお蔵入りになりました。」
これが平均的な数字だそうです。
皆さん、大きく負け越していますね。
「こんなことなら10足分のお金をまとめて、高価なパンプスを1足買った方がよかった!」
そう思われる方も多いのではないでしょうか。
一体どうしたら、靴選びの成功率が上がるのでしょうか?
一体どうしたら、自分の足にぴったりの靴選びができるのでしょうか?
実は、失敗には、なるべくしてなった理由がちゃんと存在するのです。
成功率をあげるために、これまでの靴選びをしっかりと振り返りましょう。
靴選びに成功できない理由、ここが問題!
その1 自分の足のことを正しく知らない
あなたはご自分の足のサイズを知っていますか?
いつも履いている靴のサイズではありませんよ。
残念ながら日本では、足を計測した経験がある人自体が少ないのが、現実。
さらに、必要なのは、足のサイズだけではありません。
ワイズ(足囲)、骨格の特徴、左右差、歩き方のクセ等々、靴選びの前提として必要な情報はたくさんあるのです。
しかし残念ながら、自分のこと以前に、この靴選びの必要条件を知識として知らない人がほとんど、というのが現状です。
自分の中に正しいモノサシがないまま、試着したり、デザインをみて、靴選びを進めても、成功するわけがないのです。
さらに深刻なのは、足のサイズについて誤解しているということ。
アンド・ステディのフットカウンセリングでは、実に8割以上の方が1~2サイズ、大きな靴を履いていることが判明しています。
これは、だから、とは言いたくありませんが、モノサシがないまま靴選びをしているから起こる問題でしょう。
大きすぎる靴は、体によいことを1つもしてくれません。
この足にとってゆったり幅広靴が、外反母趾や魚の目、ハンマートゥなどの足トラブルを引き起こしています。
足をおかしくし、歩き方をおかしくし、全身をおかしくしていくのです。
足は体を司っていると言われます。
その足に作用する靴には、それほどの威力があるのです。
その2 「足に合う」という感覚が磨かれていない
さらに言えば、あなたのその足に合うという感覚さえ、疑ってかかった方がいいでしょう。
なぜなら、世の中にはゆったり幅広靴ばかりが流通しているからです。
足に合うという感覚すら磨かせてもらえなかった可能性が極めて高いのです。
ワイズ展開がある小売店はほとんどありませんし、サイズ展開までS,M,Lに集約されはじめています。
これはとても危険なことだなぁ、と思っています。
ますます感覚が鈍り、大きな靴を履くという傾向になっていくだろうと予想します。
本来、大は小を兼ねる、ということがないのが、靴の世界なのです。
同じアパレルに所属はしていますが、お洋服とは、選び方も役割も、全く違います。
靴には、全体重がかかるパーツを支えるという役割があります。
さらに、慣らし履きの方法やお手入れなど、靴の正しい取扱方法もご存じない方も多いですね。
靴べらを使ったことがない、という女性は意外と多いです。
足を、体を守ってくれる靴、毎日当たり前のように履いている靴。
とても身近にあるお道具ですね。
でも実は、よく知っているようで、知らないことも多いかもしれない、と考えていただいた方がいいのかもしれません。
その3 そもそも足によくない構造の靴を選んでいる
実は、履くだけで足を悪くする靴というものがあります。
これは、ピンヒールのパンプスに限りませんよ。
・足がまっすぐ接地しない
・脚がまっすぐ立たない
・ヒールがまっすぐ立たない
・歩くたびに靴がゆがむ
・体が横揺れする
・足を覆ってくれる革の面積が小さく支えがない
・足の構造を考えていないアッパーライン等々・・・
あなたの靴は大丈夫ですか?
良い靴とは、硬いところは硬く、柔らかいところは柔らかく仕上げられているものです。
靴の構造など、気にすることなく、歩ける靴が理想的でしょう。
それでは、足を悪くする靴とはどんな靴でしょう。
それは、例えば、カウンターがなかったり、シャンクがゆがむ代物だったり、体重を支えるための強度が足りない靴。
そんな靴を履いてしまったら最後、体を整える歩き方などできるはずありません。
靴の強度を、あなたの足が補わなければいけないことになりますから。
それは、疲れますよね。
そして、体は順応性が高いですから、無意識に靴に合わせて歩くことになります。
無意識、というのが怖いところ。
靴が脱げないように、脱げないように、歩いてしまうのです。
大きすぎる靴を履いた時と同様、靴に歩かされてしまう、ということです。
これが、あらゆる不定愁訴のスタートとなります。
不安定な足もとがまず影響を及ぼすのは、脚。
体を安定させるために重心を中心に戻そうと、本来必要のない脚の外側に筋肉が育っていきます。
これが、簡単なO脚のメカニズム。
美しい脚の形からはどんどん遠ざかりますね。
そして、足指を使った正しい歩行ができなければ、ミルキング・アクションも起こりません。
ふくらはぎはパンパンのカチカチ。
むくみや冷えになるとともに、硬いふくらはぎをカバーしようと膝痛、腰痛を引き起こされていくのです。
番外編 幼いころ、正しい歩き方を習わない
そしてもう1つ。
果たして、靴選びの失敗は、足と靴のせいだけなのでしょうか?
決してそれだけではない、とこれまで4,000人以上のフィッティングを見た経験から断言できます。
よいフィッティングとなる歩き方、悪いフィッティングとなる歩き方、ままあります。
靴を壊す歩き方というものも、明確にあります。
あなたの歩き方は大丈夫ですか?
3ケ月ごとに靴を買い替えている、なんてことありませんか?
欧米では、歩くことはとても重要な運動と位置づけられ、幼いころ、体に負担のかからない歩き方を徹底的に指導されるそうです。
一方、日本人は、正しい歩き方を教わることはほとんどありません。
これが、日本人にO脚が多い原因のひとつではないか、と言われています。
ダンスよりも先に、歩き方を義務教育にした方がよかっただろうと思います。
靴選びの成功確率を高める方法
足に合う靴でなければ、美しく歩くことはできません。
また逆に、美しい歩き方ができていれば、靴の失敗も起きにくくなるとも言えるのです。
そして、これらの失敗要因をひとつひとつ排除していけば、靴選びの成功確率も高まるということ。
アンド・ステディでは、いろいろな知識よりもまず、靴の体感を重要視しています。
四の五の理屈はおいておいて、まずは、足に合う1足の靴を、という考えです。
それは、足に合わない靴の恐ろしさを、直に見てきたからです。
一方で、たった1足の靴が足トラブルを改善させ、体を整えていく工程もたくさん見てきました。
だからこそ、この靴が自然と、オートマティックに体に起こす作用を、
くつを履くだけでトレーニング=くつトレ®
として、シンプルに体系立てたのです。
本当に、靴を履き替えるだけですから、忙しい現代人にはもってこいの方法だと思います。
こうした想いで、正しい靴選びをお伝えしています。
足にピッタリの靴はとても気持ちいいものです。
あなたの足に合った靴を履いて、どんどん歩きましょう!