ミルキング・アクションとは、体のゴミ出しです
動物の中で、ふくらはぎを持つのは人間だけです。
サルにも牛にも豚にも、ふくらはぎはありません。
ここにもまた、人間ならではの必要不可欠な機能が隠されているのです。
ふくらはぎは、「第二の心臓」と呼ばれています。
非常に強力なポンプ機能を備えており、つま先まで巡った血液を腎臓に戻す役割があるからです。ふくらはぎの筋肉は静脈とタッグを組んで、体のデトックス作業を行っているのです。
血の巡りと老廃物の排出を司っています。
特に美容と健康を考える女性にとって、ふくらはぎを働かせることは大変重要なことなのです。
心臓というポンプから送り出される動脈と比較すると、静脈に勢いはありません。
特に足は、もっとも心臓から遠い場所。
しかも体の一番下で、大きな重力がかかっているにも関わらず、血液を下から上へ運ばなくてはなりません。
ここで静脈のポンプとなるのが、脚の中でも大きな筋肉のひとつであるふくらはぎ。
血管を両脇からしごいて、血管を動かして、静脈血を上へ上へと運んでいます。
しかも、下に逆流しないように進化して、逆流防止弁まで備えているのです。
この動きが乳搾りに似ていることから、ミルキング・アクションと呼ばれています。
2足歩行の人間ならではの課題と解決策だと思いませんか?
4足で歩く動物には、ふくらはぎは必要がないのです。
そして、この静脈血は、体にとって要らないものがたっぷり含まれている血液。
腎臓に戻されず、そのまま滞留すれば、老廃物や水分がじわっと組織に染み出ることになります。
これこそ、女性の大敵、むくみです。
そのまま放置が続けば、むくみが脂肪に、さらにセルライトへ。
と発展していくことになるのです。
・夕方になると脚がむくむ
・足の指先が夏でも冷たい
・上半身は細いのに、脚だけ太い
・なんだか脚がだるい
・ふくらはぎがカチカチに硬い・・・
これらはすべて、ふくらはぎが動かない、ミルキング・アクション低下の現象です。
体内のゴミが排出できなければ、健康な体を維持することは難しいでしょう。
健康と美容はセットです。
ミルキング・アクションがしっかり起こる歩き方を心がけましょう。
日々、体のデトックスを目指しましょう。
実は、足に合う靴に履き替えるだけで、自然とミルキング・アクションを起こせます。
でも、そんなに大切で、重要なことが一般的に知られていません。
大変な問題だと思います。
ぜひこうした知識を身につけてください。
それが、無駄なお買い物がなくなることに繋がります。
そして何より自分と身近な人の身を守ることになるのです。
執筆者:小野崎記子
くつ・あし・あるく研究所アンド・ステディ 代表
株式会社オノザキ・有限会社アクスト 代表取締役
大学卒業後、経営コンサルティング会社勤務。
2005年4月、浅草の靴メーカー代表に就任。カウンセリング重視のオーダーメイドシューズサロンが足トラブルに悩む女性たちから大きな支持を得て、東京、梅田、天神の3直営店を運営中。着物スニーカーを企画・開発、東京都の支援事業として2020年、海外進出を果たす。
商品・サービス開発・WEB集客・人材採用のコンサルティングを手掛ける傍ら、YouTube・InstagramなどのSNS発信、講演、雑誌の執筆も意欲的に行い、活動の幅を広げ続けている。