こんにちは!
アンド・ステディです。
今回は、寝指と呼ばれる小指のトラブルに焦点を当ててみましょう。
その原因や靴を使った対策についてくわしく解説します。
寝指が寝指だけにとどまらず、さらに引き起こす可能性の高い足トラブルや全身への悪影響。
それぞれご理解いただき、適切な靴の選び方や正しい歩き方について学んでくださいね。
人生100年時代、足の健康はクオリティ・オブ・ライフを左右する。
とても大切なこととして見直されはじめています。
体の健康、さらには心の健康にまで影響するとも言われています。
寝指に悪影響を与えてしまう靴の特徴。
そして正しい靴の履き方や足との相性についても具体的に、わかりやすくご紹介します。
今日から、今すぐにでもはじめていただける対策を盛り込みました。
寝指は
「小指、使えていないよ」
「小指、浮いてるよ」
という足からのアラーム。
痛くて痛くてたまらない、という方も多いと思います。
寝指とは、小指が横向きになり、寝ているように見える状態のこと。
強い方は、中指、薬指も寝ていることもあります。
小指が内にねじれてしまう内反小趾とはまた少し違う状態です。
通常、足指はグリップするため地面を接しているもの。
ですが寝指は、地面から指が浮いた「浮き指」という状態になっています。
足裏の横アーチが崩れた開張足(かいちょうそく)になっている可能性もとても高いです。
足に合わない靴などで長期間歩くことで、小指へダメージを与えてしまうことがあります。
それが足の筋力不足を招き、足の疲労に繋がります。
寝指が進行すると、「小指が靴に触れただけで痛い」状態になってしまいます。
さらに、その痛みを避けるため、無意識に歩き方がおかしくなっていきます。
自覚できないことが問題を大きくしています。
足の機能を使わない歩き方になっていくと、どんどん足の筋力が落ちていきます。
すると、足裏アーチの1つである横アーチが低下し、開張足に。
開張足になると、ますます足指は地面から離れ、浮き指が進みます。
寝指も進みます。
足がドンドン弱くなっていきます。
怖いのは、足だけでなく、全身の健康問題を引き起こしていくこと。
足が地面をグリップできないとなると、歩行時にぐらつきが起こり続けるということになります。
足は体の土台ですから、そのぐらつきが、ボディブローのように全身に影響していくのです。
寝指がある方に、特に多く見られる全身トラブルをご紹介します。
小指は体の外側についている指ですから、体の外側にダメージが起こりやすいと覚えておいてください。
O脚の方のほとんどに、寝指が見られます。
脚がOの字にのように見えるO脚。
内側の引き寄せがとても弱いお脚。
歩くたびに外へ、外へ、グラつくわけです。
だからバスケのディフェンスのようにスネの外が鍛えられます。
その筋肉の形が脚をO脚に見せているのです。
O脚の人たちは、皆、スネの外側が張っています。
そして、筋肉が隆々です^^
外側ばかり使う立ち方、歩き方をしているからです。
だから、この筋肉を落とせば、足もO脚に見えません。
人間の体には、使わない筋肉は落ちていく、という大原則があります。
つまり、スネの外を使わない歩き方にすること。
脛の外の筋肉が落ちていく=脚の形がまっすぐになっていく、ということなのです。
そして、寝指も起きてくる、ということでもあります。
腰痛の方も、足もとがグラついていることがほとんど。
無意識ではありますが、外へ外へ揺れながら歩くことで、腰にダメージが来ます。
それが腰痛を引き起こします。
これら「外揺れ」歩きへの対策は簡単。
歩行時の外揺れを止めればよいのです。
止める方法はのちほどご紹介します。
寝指は、体の外ばかり使う結果です。
確実に「履かない方がよい靴」も存在しますので、履き方や歩き方も含めてご紹介します。
これは物理的に小指にダメージを与えることは想像がつくと思います。
つま先がとんがっているということは、足指のスペースが小さいということ。
だから、靴のトゥの形状としてポインテッドはNG。
できれば、ラウンド、スクエアを選びたいところです。
小指が楽なポインテッドに出会うのは、奇跡と言っていいでしょう。
ゆるい靴・大きい靴の、何が悪いのか?
まず、足が靴の中で止まらないので、動いて、前にすべってしまうこと。
靴には捨て寸というつま先の空間があります。
足が止まらないということは、その空間に足指が入り込んでいくということ。
捨て寸に足指が詰め込まれるのです。
足指が動きにくくなるのは、予想がつくと思います。
小指は足の一番外側についている指です。
ですから脇から押されて、小指には強い圧がかかることになります。
これは、ポインテッドトゥと同じ靴環境を作り出してしまうということ。
人差し指、中指、薬指は無事です。
親指は大きいし丈夫なので、ダメージはあまり受けません。
小さくて、華奢な小指がトラブるのです。
大切なのは、ゆるい靴・大きい靴を選ばないということ。
皆さん、驚くほど「大きすぎる靴」を履いています。
EEやEEEなどの幅広靴を探す方も、とても多いです。
足によかれと思っての靴選びが、実は寝指を育てている
という事実をぜひ知っていただきたいですね。
そして、靴紐はしっかり締め上げて、足を止めるということ。
スニーカーをスリッポンのようにして履いている人をとても多く見かけます。
パンプスと違って、スニーカーには紐で調整して履けるというメリットがあります。
にも関わらず、せっかくある機能を使わないのは、とてももったいないです。
ゆるい靴を履いていると、足のクセが止まりません。
立っているだけで外重心の足
歩き出すと外軌道の足
外ばかり使うクセのある人は、ほぼほぼ寝指です。
逆に、外を使うということは、内が弱いということ。
脚の内とは内転筋(ないてんきん)。
つまり、内ももの筋肉が弱いのです。
引き寄せる力がない。
だから、こうした足のクセそのままに歩いている人は、
・座っても膝が開いてしまいますし、
・立っても足と足の間があいてしまいますし、
・お尻への力の入れ方もわからない
ということになるのです。
これはすべて、尿漏れの人の特徴と同じということも覚えておいた方がいいと思います。
上記とは逆を実践すればいいのです。
つま先はラウンドっぽく、ゆとり空間がある靴を選び、
ゆるすぎない、大きすぎない、ピッタリサイズの靴を選び、
外重心・外軌道にならないよう、内転筋を使う歩き方を意識する
寝指は、小指が使えていない状態です。
温まった時に、軽くマッサージしてあげるのもいいですね。
でも、トレーニングなどは特に必要ありません。
靴環境に影響されやすいデリケートな小指は、靴環境を整えるだけで改善しやすいのです。
足に合う靴に変えて、しっかりと紐を締めて、足指を使って正しく歩くだけ、です。
あなたの小指も、きっと起きてきてくれるでしょう。
いかがでしたか?
一見小さな足トラブルに見える寝指が、全身に大きな影響を及ぼす可能性があること
寝指対策には、いかに靴の履き替えが有効かということ
を、おわかりいただけましたか?
寝指は改善できる可能性が、充分あります。
当店のお客さまたちからも
「小指が伸びて、まっすぐになってきた!」
というお喜びの声を、続々続といただいています。
人生100年時代、しっかり立てない、歩けない。そんな事態を避けたい!
そんなお客さまに大変多くご来店いただいています。
遅すぎるということはありません。
寝指という小指のトラブルがあるなら、ほかの足トラブルも併発している可能性 大です。
ご紹介したO脚や腰痛に加えて、外反母趾や足裏のタコ、内反小趾などなど・・・
ぜひこの機会に、あなたの足と靴を見直ししてみましょう。
足の小指トラブルである寝指は、靴と正しい履き方に変えるだけで、改善を目指せるのですから。
くつ・あし・あるく研究所アンド・ステディ 代表
株式会社オノザキ・有限会社アクスト 代表取締役
大学卒業後、コンサルティング会社に就職。約12年間に渡り、経営コンサルタント、企画のプロジェクトマネジャーとして勤務。
2005年4月、創業70年超の浅草の靴メーカーである当社代表に就任。カウンセリング重視のオーダーメイドシューズサロンをオープンすると足トラブルに悩む女性たちから大きな支持を得て、東京本店、梅田サロン、天神サロンの直営店を運営中。着物スニーカーを企画・開発、東京都の支援事業として2020年、海外進出を果たす。
YouTube・Instagram等のSNS発信、ワークショップや講演、各種媒体の執筆も意欲的に行い、活動の幅を広げ続けている。
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