こんにちは!歩きやすい靴のオーダーメイドから始める体づくり、小野崎です。
このところ、靴の修理のご相談が増えています。
持ち込みも多く、皆さんが 履き続けた靴 を見ています。
他社さんの靴も多いです。
よい靴に、手を入れながら、履き続ける
ことは、とてもよい傾向です。
ただ、看過できない状態の靴も、たくさんあるのが現実です。
靴には、その人の歩き方・・・
つまり、体の動かし方が刻まれているからです。
改善した方がよい悪いクセを、浮き彫りにしてくれるのも 靴 なのです。
歩きやすいということは、つまずくことが少ない、ということ。
体の動かし方、歩き方を改善してくれる、抜群に歩きやすいスニーカー。
その理由を、動画でご紹介しています。
例えば、つま先に穴が空いてしまった靴。
「ようやく歩きやすい靴に出会えた!」
と、これまで足に合う靴に出会えず、喜んでいただいたお客さまの靴です。
3足揃えて、きちんと履きまわしをしていただいています。
それでも3足とも、つま先に補修が必要な状態でした。
いかにつまずくことが多いか、ということですね。
歩き方をチェックすると、
つま先があがっていない
ことが原因の1つであることが見えてきました。
つま先が上がらない歩き方をしていると、
・靴のつま先が削れる
・歩くと、ドンドンと大きな音がする
・何もないところで、つまずく
・階段で転びそうになる
こうした現象が起きてきます。
最悪の場合、つまづいて、転倒して、骨折。
という場合もあります。
この転倒→骨折は危険、というお話、どこかで聞いたことがありませんか?
そう。
高齢者に対する注意喚起とまったく同じ内容ですね。
厳しい言い方をしますと、よくつまずくということは、
高齢者と似た体の状態・体の使い方である
ということなのです。
若い女性のロコモティブシンドロームが増えている。
そういう調査結果も報告されています。
今からその状態では、年齢を重ねてからどうなってしまうのでしょう。
ですから、つまずくことが多いのであれば、
まず、その原因を把握すること。
そして、しっかりした対策を打つこと。
が必要なのです。
先ほどもお伝えしたように、高齢者の転倒防止は広く呼びかけられていますね。
転倒の主な原因は、ちょっとした段差でつまずくこと です。
大きな運動によるものではありません。
筋肉量が減ったり、関節の稼動域が狭くなることは、自然なことです。
ただ、若い頃のイメージのまま歩いてしまうことで、
「つま先が思ったより上がっていなかった」
ために、つまずくということになるのです。
この加齢によるつまずきと同じ現象となるのが、
足に合わない靴を履いているとき
です。
足に合わない靴は、足の動きについてきてくれません。
足は上がっていたのに、靴は上がっていなかった。
だからつまずく、ということになってしまうのです。
または、足に合わない靴を、脱げないように、足が無意識に動いてしまうパターン。
いずれも、足の機能に問題がなくても、靴に邪魔されているという現象です。
そして、当店のお客さまにもっとも多い原因がこれでしょう。
ふくらはぎが硬いため、つま先が上がらず歩いている
というもの。
つま先を上げられない
と言ったほうが適切かもしれません。
だから、つまづく。
人間は、ふくらはぎが硬いとつま先が上がらない仕組になっています。
座っている時ではなく、立っている時のお話です。
フットカウンセリング時に、
「ふくらはぎが、硬いですね」
という指摘があった場合、それは、
「つま先を、上げて歩いていませんね」
「すり足で、歩いていますよ」
「むくみが強そうですね」
こうした課題がありそうだ、ということになります。
ふくらはぎを持っているのは、哺乳類でも唯一人間だけです。
二足歩行に進化する中で、人間が獲得した機能の1つです。
もう1つは、足裏のアーチと言われています。
いずれも、第二の心臓となって、血流を改善するべく発達したものです。
この動きを、ミルキング・アクションといいます。
そのふくらはぎが、硬い。
結果、ミルキング・アクションが起こらないから、血の巡りが悪くなっている。
それは、全身の血流がよくない、ということと同じ意味です。
ですから、若い人がつまずくことは、思うよりも深刻な現象なのです。
足に合わない靴が、つまずきを招くことは前述の通りです。
逆に、足に合う靴ならつまずきにくい
ということです。
足に合わない靴とは、足に対して大きすぎる靴とも言えますね。
小さいお子さまの靴選びにも通じます。
すぐに足が成長するからと、1cmも2cmも余裕のある靴を履かせてしまう。
そうすると、やっぱり転びやすくなりますね。
大人にとっての足に合う靴も、まったく同じです。
まず、サイズ選びは必須です。
そしてさらに、ワイズ選びも重要です。
ワイズは足囲とも言われ、足のウエストのような位置づけです。
当店のお客さまは、ほとんどがワイズの細いお足の持ち主。
若いのによくつまづくという人は、細足さんかもしれません。
一度専門店で計測をしてもらったほうがいいでしょう。
足にフィットしない靴は、体によいことをひとつもしてくれません。
足をサポートせず、むしろ悪影響しかありません。
つま先をしっかりあげて歩く意識をしましょう。
ふくらはぎが柔らかければ、つま先は上がります。
もし、つま先が上がりにくければ、それは、ふくらはぎが硬いということ。
これは肩などと同じで、コリがあるということです。
ふくらはぎのコリは、しっかりもんで、ほぐしてあげましょう。
そして、ほぐれた柔らかいふくらはぎを維持する努力をしてください。
その方法はただ1つ。
正しい歩き方をすることしかありません。
歩くたびに、ふくらはぎを正しく使うことで、柔らかさをキープできるのです。
「正しく」と敢えて使ったのは、ふくらはぎの内でも、外でもない。
体の背面、脚の裏を意識することが、「正しく」使うということだからです。
つま先をしっかり上げ、
踵から着地し、
脚裏を伸ばし、
足指で体を前に進める
この正しい歩き方で、ふくらはぎの筋肉を柔らかく保ってあげましょう。
何もないところでつまずくことが多い
その原因と対策をお伝えしました。
足に合う靴を選ぶこと
そして、
つま先を上げて歩くこと
この2つが主な対策となります。
結局、靴選びと歩き方に集約される内容ですね。
残念なことですが、それほど皆さん、間違えているということなのです。
正しい靴の選び方、そして正しい歩き方。
これは若いうちに、一度しっかり学んでおいた方がよいと思います。
理論的に学び、自分で実践してみることが大切。
「いい話、聞いたな」
で終わらせないことが重要です。
もちろん、高齢者は高齢者の歩き方、というものがあります。
早々に実践してつまづきを解消したい方は、ぜひ日本橋人形町サロンまで。
くつ・あし・あるく研究所アンド・ステディ 代表
株式会社オノザキ・有限会社アクスト 代表取締役
大学卒業後、経営コンサルティング会社勤務。
2005年4月、浅草の靴メーカー代表に就任。カウンセリング重視のオーダーメイドシューズサロンが足トラブルに悩む女性たちから大きな支持を得て、東京、梅田、天神の3直営店を運営中。着物スニーカーを企画・開発、東京都の支援事業として2020年、海外進出を果たす。
商品・サービス開発・WEB集客・人材採用のコンサルティングを手掛ける傍ら、YouTube・InstagramなどのSNS発信、講演、雑誌の執筆も意欲的に行い、活動の幅を広げ続けている。
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