こんにちは!
歩きやすい靴のオーダーメイドから始める体づくり、小野崎です。
お問い合わせいただいたのは、足が小さいので、小さめの靴を探しているFさま。
「足が小さいので、靴がないのです。困っています。」
ご来店いただく前に、
「もしかしたら、お足に合う木型がないかもしれません」
とお伝えしました。
22cmという自己申告でしたが、もっと小さい足の持ち主さんと予想したからです。
婦人靴のレギュラーサイズは、22.5cm~24.5cm。
22.5cmが一番小さい靴ということになっています。
だから21cmや21.5cmの足の持ち主も、22.5cmのパンプスを履かざるをえない現状。
そしてそのゆるい靴の履き感に慣れてしまっている方も多いのです。
この写真は、Fさまがオーダーメイドされた7cmヒールパンプスです。
高いヒールの靴が大好きなFさま。
足裏にも足指にも、たくさんのタコができていました。
そして、ハンマートゥ、開張足、偏平足。
小指には痛いだろう魚の目も。
それでも、最低でも5cmのヒールを履きたいというご希望でした。
「私、身長が低いので、どうしてもヒールのパンプスがいいんです。
ファッションとのバランスが取れないんです。」
Fさんは、スカートやワンピースなど、とても女性らしいファッション。
確かにパンプスの方がコーディネートしやすそうです。
フットプリントと計測を進めると、お足のサイズは21.5cmと判明しました。
この時、おっしゃった言葉が忘れられません。
「私、洋服もお直しするのが当たり前なんです。
? だから、ぴったりのパンプスなら、お直し代を払ってでも欲しい!」
小さいサイズの女性は可愛いからうらやましい。
そういう見方をされることが多いかもしれません。
しかしこれは小ささのデメリットかもしれませんね。
すごく、切実です。
これまでの靴は、必ず靴屋さんで調整してもらっていたそうです。
そうしないと、必ずパンプスが脱げるからという理由。
パンプスは、とてもとても疲れる履物だと思っていたそうです。
でも、そもそもサイズが合わないのに、調整でどうにかなるもの?正直、疑問です。
レディースでも、小さい靴の専門店はあまりありません。
シンデレラサイズ専門の靴ブランドも先日倒産してしまったメーカーくらいですね。
小さい足の方は大変だな、と改めて思いました。
大きい足なら、インポートという手もありますからね。
Fさんは、22.0cm以下の小さい足さんの代表だと感じました。
身長も、足も、シンデレラサイズの小ささ。
だからヒールの高さも欲しいところ。
でもお洋服ならまだしも、体を支えてくれる靴は、大は小を兼ねません。
自覚がないところで、いろいろな体のトラブルが進行していく可能性を感じました。
小さい足さんに向けた足・靴・歩き方の対策
今回は、パンプスの試着に特化しました。
小さいスニーカーもありますが、おすすめはしません。
お好みではないので^^
足の改善は、サイズの合う靴に履き替えることで進むと割り切ります。
5cmヒールの21.5cmのパンプスを履いていただきます。
「わ~!踵が脱げない!足に吸い付いてきますね。信じられない。
ちょっと苦しい感じがしますけど、歩くと全然大丈夫です。
歩きやすいですね!ストラップも可愛い!」
歩いていただいても、とても安定しています。
1足目なので、22.0cmにしようか迷いましたが、やはり21.5cmでいくことに。
足を締められることを、「気持ちいい」とおっしゃったからです。
感覚が鋭いから、正しい靴の履き感、感覚が育っていくと判断しました。
デザインと革を選んでいただき、1ヶ月後にご予約いただきました。
「もう~、こんなにいろいろ選べるなんて、楽しい!
靴のオーダーメイドって、楽しいですね!
今まで、靴にこんな選択肢、ありませんでしたから。
その上、歩きやすいパンプスになるなんて!今から楽しみです!」
今回は、コンビデザインのパンプスにストラップ付き。
チビリボンもつけたカスタマイズ。
足に合う木型に、お好みのデザインと革でオーダーメイドいただきました。
楽しみにお待ちください!
お客さまのご感想
靴が出来上がってきたので、フィッティングのため再来店。
そしてまず、第一声、
「可愛い!嬉しい!おしゃれ!こんなパンプス、初めてです!」
ご自分で選んだ靴ですから、感慨もひとしおです^^
そして、足をいれて、フィッティングしていただきます。
「歩きやすいです!うわー信じられない。すごい。
小さい靴って、本当にあるんですね~
本当にぴったりです。」
Fさまは、小さいサイズの上に、Bワイズの細足さんです。
おそらくこれまで一度も、足に合う靴を履いた経験がなかったでしょう。
靴ってブカブカしてて、つま先にひっかけないと脱げてしまうもの
そんな風に思っていたそうです。
アンド・ステディからのアドバイス
足が小さい、小さい靴が見つからない、21cmの靴を探している。
足が小さいがゆえ、靴選びに困っている方は、たくさんいらっしゃるのでしょう。
皆さん、靴がない、と口を揃えておっしゃいます。
シンデレラサイズの靴探しは、本当に大変そうです。
残念ながらその通りで、靴業界は、大きなサイズにシフトして行っています。
それは、日本人の身長が伸びて、足のサイズも大きくなったから。
25.0cmがレギュラーサイズと謳うパンプスのブランドもあるくらいです。
同じイレギュラーサイズでも、小さいサイズは切り捨てられているのですね。
インポートでも探せない、足の小さい方は、本当に困ってしまうお話です。
でもだからこそ、足の小さい方こそ、オーダーメイドなのだと思います。
市販には頼れない、小さい足のサイズだから。
前向きにあきらめていただくことになります。
そして、お気に入りの靴を、足に合う木型で、好きなデザインで、革で。
オーダーされたらいいと思います。
2017年7月から、小さいサイズの展開を増やします。
足の小さな方が、それだけ当店に増えてきているということです。
これまで21.5cm~でしたが、20cm、20.5cm、21cmの3サイズも加えます。
ワイズはひとまずB木型のみ。
小さい靴ブランドではありませんが、出来る限り対応しますのでご相談ください。
サロンにサンプルはなくても、ファクトリーに木型はあります。
2020年10月11日追記
足が小さい男性からのお問い合わせも増えています。
メンズも承れますよ。
スニーカー、オックスフォードのデザインはユニセックス設計です。
そのため、メンズシューズとしてオーダーいただけます。
そして、当店は26.0cm~で+3,000円となります。
ですから、お安くオーダーできるのも小さいお足のよさでしょう^^
小さい足にも、大きい足にも、メリット・デメリットがあるということです。
足が小さいから靴がないと、お悩みの方、ぜひお越しください。
靴のサイズを間違えている可能性もあります。
執筆者:小野崎記子
くつ・あし・あるく研究所アンド・ステディ 代表
株式会社オノザキ・有限会社アクスト 代表取締役
大学卒業後、コンサルティング会社に就職。約12年間に渡り、経営コンサルタント、企画のプロジェクトマネジャーとして勤務。
2005年4月、創業70年超の浅草の靴メーカーである当社代表に就任。
2010年、フットカウンセリングサロンをオープン。
足トラブルに悩む女性たちから大きな支持を得て、現在、東京本店、梅田サロン、天神サロンの3直営店を運営中。
ODMメーカーとして着物スニーカーを企画・開発、2020年、海外進出を果たす。
お客さまに加え代理店のカウンセリング・指導、YouTube・Instagram・X等のSNS発信、ワークショップや講演、雑誌や各種媒体の執筆も意欲的に行い、活動の幅を広げ続けている。