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ビスポークの靴の失敗事例と成功のポイント

こんにちは。歩きやすい靴のオーダーメイドから始める体づくり、小野崎です。

アンド・ステディは2020年新春、靴のフルオーダーをスタートします。
フルオーダーは、ビスポークとも呼ばれています。

リピーターさんたちから、ご要望を多くいただくようになりました。

これまでのセミオーダーに加え、サービスを提供させていただきます。

合わない靴に悩まされ、靴のオーダーメイドを検討された方は多いと思います。

でも、ちょっとお待ちください。

セミオーダーとフルオーダーの違いはおわかりですか?
ビスポークのメリット・デメリットはご存じでしょうか?

当店には「フルオーダーのお店で靴を作ったのに、まったく履けていない」というご相談が、とても多いのです。

「靴をオーダーメイドすれば、靴の失敗はないに違いない!」

そんなことは、決してないのです。

靴をオーダーするにあたり、陥りがちな失敗と成功する方法をご紹介します。

ビスポークシューズとは

先に出てきた「ビスポーク」シューズ。

あまり見慣れないし、聞き慣れないという方も多いかもしれません。
もしかしたらレディースではなく、メンズのイメージでしょうか。

これは簡単に言ってしまうと「オーダーメイド」シューズのことです。

ビスポークシューズの「ビスポーク」というのは、英語の「be spoken」が語源となっています。

もうおわかりかもしれませんが、お店のスタッフとお客様がじっくりと対話をしながら作っていく靴だからビスポークシューズと呼ばれているわけです。

フルオーダーの靴のことを指すことが多いですが、きちんとしたステップを踏んで作られたセミオーダーシューズなら、ビスポークシューズと呼んでもいいでしょう。

最近は「セミオーダー」と呼ばれる内容の幅やレベルが違いすぎて、靴に悩む皆さまを混乱させることが多いかもしれません。

量産されているような既製品を購入する場合には試し履きをして購入という流れになりますが、ビスポークシューズを作っていくためにはいくつかのステップが必要になってきます。

まず足の計測・採寸を行い、テストシューズを試し、歩きます

そして、足の状態からどのような靴が1足目として適正かアドバイスしつつ、希望するデザインを吸い上げ、しっかりと話し合います。

そこから木型を製作、補正や微調整をいれながら、靴の仕立てにはいります。
フルオーダーなら、仮靴のあと、本番靴の製作にはいることが多いです。

そして、最終的なフィッティング微調整、さらに納品となるわけです。

必要であれば、その後、細かな再調整を行うこともあります。

ビスポークと呼ぶには、最低でもこれらの工程が必要でしょう。

さらに歩行を見ながら、インソールまで製作・微調整できればベストです。

時間はかかりますが、世界にひとつだけの自分の靴を手に入れることができます。

ビスポークシューズのメリット・デメリット

先ではビスポークシューズがどのようなものなのかについてご説明しました。
今度はビスポークシューズのメリットとデメリットに触れていきましょう。

メリットとデメリットを把握した上で、検討してください。

メリット

ビスポークシューズのメリットとしてまず挙げられるのは、やはり木型でしょう。

自分の足をベースにした木型で靴を作れるからこそ、しっかりと自分の足にフィットする靴を手に入れることができるのです。

これこそが、ビスポークの1番の魅力でしょう。

また、好みのデザインで作れるというのもメリットになってくるかと思います。
もちろん、革や素材も思いのまま。

フルオーダーなら、さらに細かなところまでこだわれます。

理想の靴を手に入れられる可能性が高いです。

そして、量産されている既製品よりも長持ちするという部分もメリットになってくるでしょう。

やはり作りが丁寧なので、手をいれながら、長く履いていくことができます。

デメリット

では、ビスポークシューズのデメリットとしてはどのようなものが挙げられるのでしょうか?

オーダーメイドと言えばお高いもの。
多分にもれず、ビスポークシューズも値段が張ります

木型からのフルオーダーだと、最低でも15万円程度でしょうか。
デザインを選ぶセミオーダーなら、5万程度というお店もあります。

10万円単位となりますので、ハードルが高いという方も多いでしょう。

また、ビスポークシューズだからといって足の変化をすべて吸収できるわけではありません

足は、朝と夜、夏と冬、生理前生理中によって、大きく変化するものです。

実はこれは、靴の問題ではありません。

でも、デメリットと感じる方も意外と多いのです。

そして、ビスポークシューズはどうしても完成までに時間がかかってしまいますので、時間がネックになってしまうというケースもあるかもしれません。

ビスポークシューズの失敗事例

ビスポークシューズをいざ作ろうとして、失敗してしまう事例もあります。

例えば、木型の作り直しです。

足に合う靴を履くことで、筋肉がついて足はどんどん変化していきます。

本当に足に合う靴を作るまでには、木型を2回から3回ほど作り直さなければいけないのですが、1回で済むと思っているとガッカリしてしまいますね。

また、オーダーメイドだからと細かな注文をつけすぎてしまうケースもあります。

もちろん、細かな注文が絶対にダメというわけではないのですが、靴店もプロです。

任せるところは任せるというスタンスのほうが、理想に近づく場合も多いのです。

基本的にビスポークシューズでの失敗というのは、「不勉強によること」「期待しすぎること」によるところが大きいと考えていいでしょう。

ビスポークシューズ成功のポイント

事前の勉強が必要

ビスポークシューズ成功のポイントとしてまず挙げられるのが、事前の勉強です。

足が変化することはもちろん、靴の慣らしが必要なこと、自分の足の特徴、足に合う靴の感覚など、必要な知識・体感がたくさんあります。

特にこれまでデザイン重視で市販の靴を履いてきた方たちは、本当に足に合う靴は明日からは履けない靴であるということをしっかりご理解ください。

セミオーダーで慣れておくこと

また、いきなりフルオーダーはおすすめしません。

まずは、セミオーダーで十分ではないでしょうか。
自分の足をきちんと見つめ、体感し、理解し、変化を見つめる工程ですから。

もちろん、足の計測や木型の補正をしっかり行ってくれるセミオーダーに限ります。

自分の足との、靴屋との対話の方法をつかんでいただくために、慣れておくことが大切です。

足は締まり、細くなりますから、木型も2回、3回削り直す必要があります。
1足目は紐靴が理想的ですから、デザインの種類もそれほど必要ないでしょう。

つまり、木型は不確定、デザインの自由度は不要。

ですから、最初からのフルオーダーは合理的ではありません。

当店でも、まるごと&Steadyプランを経て、正しい歩き方を習得し、きちんと足が出来上がった方に限定して、フルオーダーをお受けする予定です。

何事もステップ、そして、時間が必要です。

ビスポークこそ、慣らし履きが必須

ビスポークシューズに時間がかかるのは、当たり前です。
そして残念ながら靴は、出来上がって、まぁ素敵!はい終了!とはいきません。

なぜなら靴が出来上がったら、次の工程はあなたのお仕事だからです。

オーダーメイドシューズこそ、慣らし履きが必須なのです。

これまで履いてきたゆるい、明日から履ける靴とは訳が違います。

だって、足にピッタリして、スキマがないのですから。
革を馴染ませる工程が物理的に必要になるのです。

「せっかくオーダーの靴を作ったのに、靴ずれを起こした!」

ここ、勘違いされている方も多いので、ぜひご理解ください。

オーダーの靴である ≒ 靴ずれが起こらない、ということではありません。
むしろ、靴ずれが起こりやすいと言っていいと思います。

だからこそ、靴ずれが起こる前に、靴を脱げる環境にすることが大切。

ここからは慣らし履きをして、微調整するということを繰り返していくことになります。

ここからが本番。

これが、本当に自分の足に合う靴を手に入れるために必要なステップなのです。

焦らず、かつ面倒がらずに、時間と手間をかけていきましょう。

まとめ

魅力的なビスポークシューズ、オーダーメイドの靴。
フルオーダーにセミオーダー。

なんだかキラキラとした印象がありますね^^

でも、こと靴に関しては、あなたの関わり度合いが快適さを大きく左右します。

そして、フルオーダーにはフルオーダーの、セミオーダーにはセミオーダーのメリット・デメリットがあります。

事前にきちんと理解していただき、ぜひ成功する靴作りを目指してください。

最初に必要なステップは、「足に合う靴の体感」ということは共通でしょう。

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