「歩くのが遅くて、友達によく置いていかれるんです」
雑談の中で、とてもよく聞くお話です。街中でも見かけますね。
実はこれも、足・靴・歩き方の三つ巴で起こっている深刻なトラブルの1つなのです。
目次
肥満でも高齢でもないのに歩くのが遅い…
肥満気味の方が、スローペースなのは仕方がありません。
また、若い頃に比べて歩くスピードが遅くなるのは、ごく自然なこと。
もし、普通体型で、まだ若いのに、歩くのが遅いなら・・・
あなたの足・靴・歩き方を1度チェックした方がいいかもしれません。
人間は二足歩行して歩くために、体の機能が発達してきました。
その歩行がままならないということは、人としての根幹に関わる問題なのです。
歩くのが遅い3つの原因
歩くのが遅いということは、本来動くはずの動きができていないということ。
体を正しく使えていない可能性が高い、とも言えます。
それでは、歩きを遅くする原因を、3つに大きくわけて見ていきましょう。
足の筋力不足
歩くのが遅い原因の1つめは、足の筋肉が不足していること。
若いからまだまだ筋力には自信あり、と思っているかも知れません。
でも、若い女性のロコモティブ症候群率が高まっているそうです。
ロコモティブ症候群とは、
運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態
のこと。
私たちの体は、動かさない筋肉は、どんどん落ちていきます。
ですから、正しく体を使っていないと、必要な筋力群が低下していくということ。
正しく歩くだけの筋力が、足にない
というのは、立派なロコモといってもいいと思います。
靴が足に合っていない
- 踵が脱げそうになる靴を、脱げないように歩く
- 靴を引きずりながら、歩く
- 靴をひっかけながら、歩く
いずれも、足が本来するべき動きをさせてくれません。
靴が、歩行を邪魔している
とも言えますね。
歩くのが遅い人は、まず靴の見直しからすると良いでしょう。
足に合う靴は、自然に、スイスイと正しく歩かせてくれます。
歩き方に問題がある
- ・足をホールドしない靴を履いているから、靴の中で足が動く
- ・足が動くから、足が正しく使えない。
- ・足が動くから、歩き方のクセも止まらない。
- ・だから、悪い歩き方に導かれてしまう。
結果、歩くのが遅くなる、ということです。
正しい歩き方は、重心がただただ「前」のみに進むものです。
でも、現代女性の8割は、体の外側に揺れながら歩いています。
重心が一度、外に振れてから、内に揺れ戻る。
この繰り返しを日々、5,000回、10,000回行っているのです。
外へ、外へ、1歩ごと動いていれば、歩くのが遅いのも当然でしょう。
また、この不安定さの根源は、足指の弱さにあります。
本来、歩行は「足指」で地面を「蹴る」ものです。
この動作を「足を返す」といいます。
残念ながら、この動きができていない女性がほとんど。
足指のつけ根、猫でいう肉球で蹴っています。
足を返す動作をすると、靴の踵が脱げてしまうからです。
ここでも、靴が悪さをしていると言えるでしょう。
足指を使えなければ、前進力も生まれません。
これが、歩くのが遅い大きな原因になっています。
自覚のない女性がほとんど、ということが根深い問題と思います。
また、定期的な運動をしているからといって、安心はできません。
スポーツクラブでする運動と歩行は、異なるからです。
スポーツクラブで、足指を意識したことのある方は少数派ではないでしょうか。
放っておくと怖い歩行の問題
歩くのが遅い原因を見てきましたが、これはそのままデメリットに繋がります。
悪い歩き方のデメリットと言い換えてもいいでしょう。
ウォーキングは処方箋
と言い切るお医者さんもいらっしゃるほど、歩行は重要です。
正しい歩行、よい歩行のメリットは、以下の通りです。
- ・歩くと 脳が活性化する
- 脳に刺激が与えられ、自律神経が活発になります。
- ・歩くと ポジティブ思考になる
- 心と体のバランスが整い、気持ちが安定します。
- ・歩くと よく眠れる
- 全身の血液循環が活発になるため、睡眠が深くなります。
- ・歩くと 骨が丈夫になる
- 骨に負荷がかかるため、骨が丈夫になります。
- ・歩くと 若返る
- 筋肉を鍛えることで、加齢による基礎代謝減少を抑えます。
- ・歩くと 美しくなる
- 美人をつくると言われるホルモン、セロトニンが分泌されます。
- ・歩くと 脂肪が燃えやすい体になる
- 有酸素運動を継続することで、脂肪が燃焼しやすくなります。
- ・歩くと 心臓病のリスクが低くなる
- 有酸素運動を継続することで、心肺機能がアップします。
この「逆」になることが正しく歩かないデメリット、ということになります。
すぐできる対処法と根本的な解決方法
歩くのが遅いなら、まず、自分の歩き方を自覚すること。
そして、足指を使って、横揺れせず歩くこと。
正しい歩き方をすることで、早く歩けるようになります。
すぐできる解決方法
今すぐに!歩き方を変えたいならまず、靴、でしょう。
足に合う靴を履いている間は、靴が正しく歩かせてくれます。
また、同じ意味合いで言えば、テーピングも効果的です。
足の骨格を整えるという意味では、靴と同じ役割をしてくれます。
根本的な解決方法
そして、根本的に歩き方を改善するとなれば、まずは「自覚」。
さらに正しく歩かせてくれる「筋肉」を育てる必要があります。
おそらく内転筋はマストとなるでしょう。
これは、ある程度の時間を見て、歩き方を修正していく必要があります。
こちらの動画で、歩き方にまつわるいろいろな課題と原因、対策をお話しさせていただいていますので、どうぞご参考になさってください。
まとめ
「歩くのが遅いなんて、たいした問題ではない」
と思っていませんでしたか?
そうではありませんでしたね。
弱い足、合わない靴、おかしな歩き方
歩くのが遅いという現象は、足もとの課題が複合的に絡み合い、その問題が表面化した一部にすぎないのです。
でも、大丈夫です。
足に合う靴に履き替えることで、靴が正しい歩き方に導いてくれるからです。
正しい歩き方をしていれば、足の筋肉も育っていきます。
対処療法でありながら、根本療法となるのが、靴の履き替えの優位性です。
まずは自分の歩き方の自覚からはじめましょう。
本格的に歩き方を見直したい方、O脚改善を目指したい方は、セルフストレッチも含まれた 60日間で体を整えるプラン もいいかもしれません。