こんにちは!歩きやすい靴のオーダーメイドから始める体づくり、小野崎です。
当店は、靴のオーダーメイドを承る女性専用のサロンです。
人形町のサロンでお足を拝見し、オーダーをいただきます。
そして、浅草の本社ファクトリーで職人さんがお仕立て。
お客さまたちは、皆さん、靴のお悩みがあってご来店されます。
その中でも、特に多いご相談が、パンプスが脱げるというもの。
- 💬パンプスが脱げる。歩いても、階段を上っても、とにかく脱げるのです。
- 💬靴の踵がいつも抜けます。歩くのがちょっと怖いくらい。
- 💬パンプスの踵はいつもパカパカしています。それが普通と思ってました。
もちろん当店は靴メーカーですので、踵の脱げない靴をお仕立てしています。
ただそのためには色々な条件があり、そのクリアが必要。
例えば足の計測はもちろんですが、合う靴の試着、正しい歩き方も大切な要素なのです。
今回は、そんなパンプスが脱げる原因と対策をお伝えします。
この対策こそが、踵が脱げないパンプスの前提条件となるものです。
目次
パンプスが脱げることで起こる問題
これは、単純に、
歩きにくいこと
が最大の問題ではないでしょうか。
普通に歩きたくても、歩けないですよね。
パンプスが脱げるかも、、、と不安を抱えて歩いているわけなので。
- 💬歩いていたら、パンプスが飛んでいってしまった!
そんなお客さまもいらっしゃいました。
本当に危ないことです。
さらに、パンプスが脱げないように歩いていると自覚している人。
そして、パンプスが脱げないように無意識に歩いている人もいます。
無意識、というのが怖いところです。
街中では、脱げそうなパンプスをうまく履いて、歩いている方も見かけます。
ある意味、すごい技術です^^
そしてもう1つの問題は、
正しい歩き方ができないこと
が挙げられるでしょう。
普通に歩くと、パンプスが脱げるわけです。だから、
パンプスが脱げないように歩くことは、おかしな歩き方に直結する
ということ。
パンプスが脱げるので、つま先をあげなくなったり、すり足になったり。
足の方にも、当然、影響がでますね。
足指が上を向いたり、逆に、踏ん張ってハンマートゥになったり。
人によっては、靴が脱げないよう、無意識に内股になっていることも。
脱げるパンプスを履きかえることで、内股を解消したお客さまもいらっしゃいます。
パンプスが脱げる原因はなに?
パンプスが脱げる原因、それは、
足とパンプスがフィットしていないこと
これに尽きます。
足に対して、パンプスが大きすぎるということです。
パンプスのサイズはもちろん、ワイズにも注目してください。
パンプスという履物は、踵とワイズで留める履物です。
だから、よりシビアに、サイズ・ワイズを見る必要があるのです。
中には、足に靴が合うという正しい感覚が育っていない人もいます。
これまで、ゆるい靴ばかり履いてきた方に多いですね。
パンプスが足に合う、という感覚がわからないのです。
また、パンプスは、ピタッと履く必要のある履物です。
ところがこの、ピタッとした靴を履いた経験がない方も、とても多いのです。
市販の靴が合わないB以下の細足さんは、これに該当します。
これは購入時点で、足に合う靴を選べていない ということになりますね。
脱げるパンプスの悩みを解決するために必要なこと
脱げるパンプスをどうにかしたいなら、
まず、脱げるパンプスを購入しない!
ことから始める必要があるのです。
自分の身を守るため、脱げないパンプスに出会うため、選別眼を身につけましょう。
1.靴の特徴を理解する
まずパンプスという靴の特徴を、しっかり理解しておくことが必要です。
パンプスという履物の最大の特徴は、甲がまるっと開いているということ。
踵とワイズで押さえて履く履物であるということです。
逆にローファーやおじ靴は、足を包み込んでくれる甲で履く履物です。
パンプスは調整も効きにくいのです、むくみの強い日は覚悟しましょう。
そして、調整機能の有無も靴の脱げる・脱げないに大きく関わります。
おじ靴のような紐付、パンプスでもストラップ付なら脱げにくいですよね。
ストラップもいろいろ種類がありますね。
おすすめは、ごく普通の甲を抑えるタイプのストラップです。
アンクルストラップ、バックストラップ、Tストラップ。
このあたりは足と靴の関係に、ほぼ作用してくれません。
気持ち効くかな~というレベルですね。
さらに、素材もとても大切です。
スエードは伸びる革代表です。
馴染みが早いですから、最初はよくてもすぐに脱げるパンプスになりかねません。
お好きな方は、とてもお好きです。
そして、エナメルは硬い革代表です。
慣らし履きは難しいですが、馴染むと長く履けることも多いです。
この当たりを考慮して素材を選びましょう。
無難なのは、やはりスムースです。
当店でオーダーいただく際は、これらのことすべてをお伝えします。
そして、1足目に限り、デザインと素材は一定の制限を設けています。
大切な1足目は、ある程度の条件をクリアした靴である必要がありますから。
靴に関わるメリット・デメリットを知っておくことは、とても大切です。
2.自分の中に明確な基準を持つ
足とパンプスは、相性です。
どんなに高価なパンプスでも、あなたの足に合わなければ、意味がありません。
むしろ、足を壊す凶器にさえなりかねません。
自分の足を守るためにも、靴ではなく、自分の足を知っておくこと
自分の中に、自分の足に合う靴の基準を明確にしておくこと
この「物差し」を持っておくことが、とても大切になります。
そして、足に合う靴とはどうゆうものか。
自分の体を使って体感し、感覚を育てることも、とても大切です。
脱げるパンプスを脱げないパンプスにする方法
購入時は、
1.失敗しない靴選びを実行する
お伝えした知識と、足に合うパンプスの履き感を知っていれば、大丈夫。
そこそこ合うパンプスが選べるでしょう。
足との相性はもちろん、靴のデザイン・素材などで総合的に判断してください。
購入してしまった後なら、
2.パンプスを調整して、足に合わせてあげること
現在の主流ですね。
インソールで調整してあげれば、踵は脱げにくくなります。
ただ、パンプスはサイズ感・ワイズ感、とてもシビアに見る履物でしたね。
ですから、限界はあるということです。
ワイズDのパンプスを、ワイズBの人が履けるくらいにはできます。
24cmのパンプスを、23.5cmの人が履けるくらいにはできます。
でも、EEEのパンプスを、Aの足に調整するのは難しいです。
せいぜい2ワイズ程度でしょうか。
靴が大きすぎると、インソールパーツを入れても入れても効きません。
ですから靴のご相談をいただいても、インソールを入れられる靴は5%もありません。
「入れてももったいない靴なので」と、お戻ししています。
脱げないパンプスのためには、靴選びがもっとも重要ということです。
ただ、このインソール調整、そんなに難しい技術は必要ありません。
100均などでも、豊富な種類が販売されています。
安価に試しながら、工夫次第で歩きやすくなります。
ポイントは、ワイズまわりと土踏まずまわりと踵。
土踏まずに耐震マットを入れることで、前すべりを防止することもできます。